2020/12/17
『HUNTER×HUNTER』には、作中で明確に描かれていない出来事を想像すると、別の見方ができる場面があります。今回はその一つとして、クラピカとクロロはすでに何らかの形で和解、あるいは休戦しているのではないかという説について考えてみます。
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アベンガネによるクロロの除念
ヨークシン編でクラピカはクロロにジャッジメントチェーンをかけ、その後アベンガネによって除念されています。ここで重要なのが、アベンガネによる除念では念獣が発生するという点です。
では、その念獣は誰に取り憑くのでしょうか。除念の対象となった人物なのか、それとも除念師であるアベンガネ自身なのか。作中の描写だけでは、ここは不明です。
カウントダウンの除念では、アベンガネ自身に念獣が取り憑いていることが描かれています。しかし、このときは除念対象も除念師もアベンガネ自身です。そのため、この描写だけでは「念獣はアベンガネに取り憑く」とも、「除念対象に取り憑く」とも判断できません。
つまり、クロロのジャッジメントチェーンを除念したケースでは、念獣はクロロかアベンガネのどちらかに取り憑いたことになります。しかし、どちらに取り憑いたのかは作中では描写されていないため、不明です。
ところが、クロロ対ヒソカ戦以降の描写を見ても、クロロに念獣が取り憑いている様子はありません。もしクロロに取り憑いていたのなら、いつ、どのように消えたのでしょうか。逆に、最初からアベンガネに取り憑いていたのであれば、クロロに念獣が見えないことは問題になりません。アベンガネに憑いているだけだからです。
「除念対象」つまり「クロロ」に憑いたと考える
ここではアベンガネによる除念で発生する念獣が、「除念対象」つまり「クロロ」に憑く仕様だったという仮定について考えます。念獣が「取り憑いた念の代わりに発生する」と考えた場合にその方が自然だからです。また、アベンガネの「除念商売」として考えた場合に「アベンガネに念獣が憑く」とするとあまりに不便過ぎるため不自然だからです。
とすると、クロロに憑いた念獣が以降の描写に存在しないのは何故か?を考える必要があります。これが「和解説」あるいはなんらかの条件による「休戦」によってジャッジメントチェーンが解除されているのでは?という考えです。
クラピカと旅団はなぜ互いを追わないのか
もう一つ気になるのが、現在のクラピカと幻影旅団の関係です。
ヨークシン編では、クラピカは旅団への復讐に強く執着し、旅団側も「鎖野郎」を殺そうとしていました。それが現在では、クラピカは緋の眼の回収を中心に動き、旅団もヒソカを追っています。
パクノダが残した記憶によって旅団がクラピカの事情を理解したことは、この状態を説明する材料になります。それでも「お互いに積極的に狙わなくなった理由」として、実はその間に何らかの決着がついていたのではないか、と考える余地はあります。
そこで、キメラアント編後からクロロ対ヒソカ戦までの間に、クラピカとクロロが接触したのではないかという仮説です。
これは仲良くなったという意味での和解ではなく、クラピカは旅団への復讐を終わらせ、クロロはジャッジメントチェーンから解放される。その代わり、互いにこれ以上追わないという休戦や取引だったのではないか、と考えた方が自然でしょう。
クルタ族虐殺の真相ともつながる
もちろん、これを成立させるには大きな問題があります。クラピカにとって旅団はクルタ族虐殺の仇です。単純に「もう復讐をやめました」だけでは少し弱い。
そのため、もしクラピカが旅団以外にクルタ族虐殺の真相を知る機会があったのなら話が変わります。旅団が事件の真相を知らなかった、あるいは別に本当の黒幕がいたのであれば、クラピカが旅団との敵対を終わらせる理由も作れます。
このあたりはツェリードニヒやシーラに関する別の説ともつながってきますが、今回はそこまで広げないことにします。
今後、共闘したら面白い
クラピカとクロロが本当に過去に休戦していたのだとしたら、今後どこかで二人が共闘する展開があっても面白いと思います。
もちろん、実際にそんな展開になるかは分かりません。ただ、読者がずっと「クラピカと旅団はどうなるのか」と思っていたところで実はすでに決着していたことが明かされ、その二人が並んで戦うような展開になったらかなり驚くのではないでしょうか。
現時点では、クロロに念獣が付いたのかどうかすら確定していません。なので和解説もあくまで一つの仮説です。それでも、現在のクラピカと旅団の距離感を考えると過去に何かあったのではないかと想像する余地はあると思います。